ドイツに学ぶ!オシャレなだけではないオフィスデザイン

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国によって個性があるように、各国のオフィスにも個性がある。

例えば、日本は狭い空間を十分に生かすために無駄なスペースを極力なくし、デスクが整然と並べられているオフィスが多く、リフレッシュルームが狭い、もしくは存在しないことも。また、仕事の形態が集団を意識した形であるため、デスクが向かい合っていたり、個人が作業に没頭するためのスペースがなかったりする。一方で海外のオフィスは、個人が集中して作業に取り組めるようなスペースや、社員のフットワークが軽くなるようにスタンディングタイプのデスクを採用するなど、効率的な作業に結び付けるための工夫が施されている。また、社員のためのリフレッシュルームが完備されており、個人が仕事のオンとオフを切り替えやすい環境が作られている。

近年では、海外のオフィスデザインを参考してリフレッシュルームの充実や、個人スペースの設置に取り組む日本企業も増えてきているが、まだまだ参考にすべき点が沢山あるはず。今回は、ドイツのオフィスデザインを紹介したうえで、日本企業が各企業のデザインから何を学び、参考にしていくべきかを考えていく。

 

ドイツのオフィスデザインの特徴

まず何といっても天井が高い。「Psychology Today」によると、天井が高い場所にいる人の方がよりクリエイティブになれるそうだ。天井が低いと圧迫感を感じ、ストレスが溜まりやすい。そして天井が低いと当然空間は狭くなる。狭い空間の中で親密な関係ではない人と一緒にいることに不快感を覚える人も多く、仕事の効率性に支障も。また、ドイツにおいては、企業が社員の健康を守るという意識がとても高く、デザインにも現れている。例えば、社員が一日中同じ姿勢で作業することにより血流の流れが悪くならないように、上下に昇降させることのできるデスクが積極的に導入されるなどの工夫がみられる。また、日本のオフィスには広い空間に沢山のデスクが並べられているが、ドイツのオフィスは狭い部屋に少数のデスクが並んでいる形態が一般的である。

以下にドイツ企業のオフィスデザインを紹介していく。

 

N26

モノトーンカラーを中心に統一された一見シンプルなオフィスである。しかし、壁のいたるところに動物の顔を持つ人間などの特徴的なペイントが施されており、ユーモア溢れるオフィスデザインとなっている。

また、不規則に重なりながら連なる蛍光灯や、日光が自然に取り入れられるような間取りなどの工夫も見られる。透明なパーテーションを利用してオフィス空間を区切ることで開放感を失わずに個人用スペースや会議室、ラウンジスペース、リラックススペースなどを作り上げている。

 

Razorfish

オフィス中央の階段や手すりは鮮やかな黄色であり、良いアクセントになっている。また、階段の下のスペースには本棚が置かれており、アットホームな落ち着く雰囲気を醸し出している。ウッド調の家具を中心に取り入れることで、オフィスが温かく柔らかい雰囲気に。吹き抜けがあるために空間が広く感じられ、開放感に溢れている。

広いキッチンスペースでは、社員同士の会話も弾みそう。

 

WeWork

共有スペースが中心となったオフィス。ウッド調の空間には様々な形や高さのテーブルやイスが置かれており、家のリビングを思わせるアットホームな雰囲気に包まれることで、思考が柔軟になりアイデアが生まれそう。またカウンターやソファなど様々な形の作業スペースを作ることで、毎日の仕事に変化が生まれ、マンネリ化防止にも。

開放的で、思わず会話が弾んでしまいそうな明るいキッチンの向こうには、黒を基調としたデスクが並べられたシンプルかつ落ち着いた空間が。仕事と休憩のメリハリがつけられそうだ。空間を区切る壁は少なく、作るとしてもガラス板を利用することで、開放感を失うことなく周りの雑音を遮断して作業に打ち込むことができる。

トイレのデザインも凝っており、オフィスの雰囲気に合ったデザインを施している。

 

WFP Innovation Accelerator

WFPのオフィスは、社員のほかに様々な規模のプロジェクトチームが定期的にワークショップの開催やプロジェクトのために訪れるという特徴がある。したがって、オフィスに訪れる頻度に関係なく馴染めるよう、共有スペースを中心としている。また、オフィス内の壁に設置された「アイデアウォール」と呼ばれるスペースにアイデアを書いた付箋を貼ることで、アイデアを共有することができる。誰でも貼り付けることができるので、構想や作業に行き詰ってしまったときにそれらを参考にすることで全く新しい発想を得ることができるかも。自分の書いたアイデアが誰かの役に立つかもしれない。コミュニケーションの活性化や、チーム意識の向上につながることも期待できる。

オフィス内にはリラックスして話すのに最適なソファを中心としたスペースや、数人で1つの大きなテーブルを共有して作業するスペースなど、様々な作業スペースが設置されている。

 

Yelp

メリハリのあるデザインが特徴的なオフィスである。手前は木目調のフローリングの上に、北欧の雰囲気を醸し出すビビットピンクとスカイブルーのイスが置かれた明るいキッチンスペースである。しかしその奥を見てみると、グレーを基調としたカーペットの上にシンプルなデスクが整然と並べられている。境界線を越えた瞬間に、あまりの雰囲気の変化に思わず背筋もピンと伸びてしまいそうだ。

オフィス内に設置されている小さな会議室には各部屋で異なる色のカーペットが敷かれている。シンプルではあるが、カラフルなカーペットは気分を上げてくれそうだ。また、オフィスの中心部が吹き抜けになっていることから、開放的な空間が実現されている。

 

YOOtheme

明るい雰囲気のオフィス設計を目指したものの、仕切りのないオープンなオフィスは望まれていなかったため、ガラスを用いた壁が設置されることとなった。ガラスの壁で空間を区切ることで、オフィス全体の明るさと開放感を失わずに各部署のスペースを作り出すことに成功している。

大きなテラスからは港が一望でき、仕事の合間の一息にうってつけである。しばしばバーベキューなどのイベントが催され、オフィス内でのコミュニケーションの活性化につながっている。

リフレッシュルームには大きなテレビと、テーブルを囲む大きなソファが並べられている。雑誌を読んだり、テレビゲームをしたりと自分のしたいことができるため、休憩時間を有意義に過ごすことができそうだ。

 

ドイツのオフィスと比較した際に見えてくる日本のオフィスに足りないものは、開放感と柔軟性である。まず開放感とは空間が広くないとなかなか感じることはできないため、確保できる土地が狭い日本では難しいかもしれないが、レイアウトを工夫することで改善することはできる。家具やカーペットなどを工夫することでオフィスの空間にメリハリをつけたり、空間の区切りにガラス板を用いたりするなど、小さなことから始めることができる。

柔軟性とはできるだけ多くの社員の希望をかなえることができるオフィスであるということだ。仕事の仕方は人それぞれ。静かな環境で一人で集中したい人もいれば、リラックスできる空間で仕事する方が効率が上がる人もいる。多くの社員が彼ら自身に合った環境で仕事ができるよう、オフィス内に様々なスペースを設けることが必要なのではないだろうか。

仕事に対してわくわく感を持つことは、仕事へのモチベーションのみならず作業効率が高まることにもつながる。社員のわくわく感を引き出すためにオフィスデザインに凝ったり、リフレッシュルームを設けたりするのも得策と言えるのではないだろうか。

 

 

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